GoogleがドキュメントやスプシやスライドにAIを仕込んできたということで、順当にマイクロソフトとぶつかりながら、とはいえ収益モデルが違うので、Googleはどこかで違う一手を打ってくるんだよなと思いつつ、当初AIサービスが出てきた時から考えていた、「ベテランと若手問題」について今更ながら考えています。
ベテラン(ある程度ビジネスキャリアを積んだ人)の中には、二つのグループがあります。
一つは、「これじゃ俺の仕事なくなっちゃうんじゃない?」という、いわゆる「AIに食われる」グループ。
もう一つは、「これで今まで若い奴にやらせていたこと、AIにやらせられるじゃん」という、「AI使って楽できる」グループ。
前者の人たちは「まぁ頑張ってください」としか言いようがないのですが、問題は後者で、いままで若手の成長を支えていたのはこういう「若手に仕事を振ってくれる」人たち。
でも彼らも、「AIの方がお金かからないし言われたことちゃんとやってくれるし扱いやすいなぁ」と思ってしまうと、もうアシスタントを雇おうとは思いません。
昔っからある仕事ってのは、AIがデータベースを元にこなした方が圧倒的に効率が良かったりするので、若手には回ってこなくなり、「従来ある仕事を覚える機会がなくなる」という問題が起きます。
なので、これからの若い人は、「仕事はベテランから教えてもらう」とは考えない方がいい。ベテランが長年かけて培ってきた仕事は、AIにくれてやればいい。
むしろ、ベテランが自分たちが作ってきた仕事をAIと一緒に頑張ってるのを横目に、若手は自分たちにしかできない仕事を作り出し、ベテランと別の土俵で戦うことになりそう。
「仕事は先輩から教えてもらう」から、「仕事は自分たちで生み出し、先輩たちを抜き去る」みたいなスタンスの変化が必要なのかも。
そのためには,小さいうちから「俺のいう通りにやっておけ」みたいな大人と付き合うのは控えて、「お前のやりたいことは何?やれるだけやってごらん」と言ってくれる大人と付き合うのは大切かもですね。
いやはや、たった半年で世界の様相が変わっていくんだから、まさしくVUCAの時代です。