作成日時
November 3, 2023
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代表コラム

最近あった実際の出来事を念頭にお話しすると、「その道の素人」が3人集まると、「文殊の知恵にすら耳を傾けない」ということがあるからです。
素人が1人で専門家の話を聞くと、素直に話を受け入れます。
素人が2人で専門家の話を聞くと、「今の話、どう思った?」「なんとなくわかったけど、よくわからないところもあった」と、程よく批判的になったり、盲点に気づいたりします。
しかし素人が3人集まると、うまくまとまる時もありますが、「今のどう思った?」「俺はよくわからなかった」「俺もよくわからなかった」「ってことは、あまり真に受けない方がいいんじゃない?」と、なぜか「自分たちが理解できない」という理由で文殊の知恵を拒否する、ということがおきます。
1人でも、自分の意思で拒絶する人はいるし、それはそれで意思決定ですからいいのですが、問題は「俺にはよくわからないし、周りもよくわからないから」というある種の集団合意によって有益なアドバイスを容易に拒否するということが起きます。
別に、専門家の言うことをなんでも信じろ、鵜呑みにしろなんてことは言いません。専門家だってピンキリだし、間違えることもある。でも、専門家の意見を取り入れるかどうかを判断するときに、「素人3人で決める」のはやめた方がいい。
むしろ、専門家同士を戦わせて、より信頼できる専門家を探す方がいいと思います。
良い情報に巡り合っても、それを取捨選択する意思決定プロセスでミスってはなんともなりませんよ、というお話でした。