2026年1月28日、愛知県ウェディング協議会様主催の生成AI活用セミナー「明日から試せる生成AI活用」の講師を務めさせていただきました。
ウェディング業界の実務に即した具体的なユースケースを4つ実演する形式で実施したところ、参加者の皆様から高い評価をいただきました。
参加者アンケート結果:
従来の生成AIセミナーの多くは、ChatGPTやGeminiなどのツールの機能紹介に終始しており、「で、自分の仕事でどう使えばいいの?」という疑問が残りがちでした。
今回、企画担当の野口結生理事(愛知県ウェディング協議会)からご相談いただいた際、以下のような課題感を共有いただきました:
「ウェディング業界が直面している最大の課題は、人手不足と業務効率化です。式場、ビデオ・写真関連、メイクアップなど、各職種で人材確保が難しくなっている中、生成AIへの関心は高いものの、実際に業務でどう活用すればよいか分からず、導入が進んでいない現状がありました。
今回のセミナーでは、式場、ビデオ・写真、メイクなど各職種のスタッフ、そして経営層から現場まで、多様な参加者全員が『明日から使える』具体的な活用方法を学べる場を提供したいと考えました」
そこで、ウェディング業界の実務課題を4つ設定し、それぞれをAIで解決する実演を行う形式としました。
業務課題:
60分の新郎新婦との打ち合わせ内容を書類にまとめるのに、さらに1〜2時間もかかってしまう。
実演内容:
文字起こしAI「Notta」で打ち合わせをテキスト化し、ChatGPTに読み込ませて以下を一度に生成:
成果:
従来1〜2時間かかっていた作業が数分で完了。プランナーはより創造的な業務に時間を割けるようになります。
各職種への応用:
カメラマンなら撮影の打ち合わせ内容の整理、メイクアップアーティストならヘアメイクリハーサルの記録、会場装飾業者なら装飾イメージの確認事項まとめなど、各職種の打ち合わせ業務に幅広く応用できます。
業務課題:
週末の挙式・撮影が続き、SNS投稿が追いつかない。同じ写真で集客用と採用用の2パターンを作るのは大変。
実演内容:
1枚の結婚式写真をGoogle Geminiにアップロードし、「集客用(新郎新婦向け)」と「採用用(カメラマン・プランナー向け)」の2つの投稿文を同時生成。
成果:
SNS運用の負荷が大幅に軽減され、集客や採用活動がより活発になります。
各職種への応用:
式場の集客投稿だけでなく、カメラマンのポートフォリオ紹介、メイクアップアーティストの施術例の投稿、フラワーコーディネーターの装飾事例の紹介など、ビジュアルコンテンツを扱うあらゆる職種で活用できます。
業務課題:
装飾のイメージ打ち合わせで、新郎新婦が「実際にやるとどんな感じになるのかイメージできない」ため、打ち合わせ時間が伸び、「思っていたのと違う」と言われることも。
実演内容:
実際の会場写真と、新郎新婦が気に入っている装飾アイディアの参考写真をGeminiにアップロード。「この会場でこの装飾をやったらどう見えるか」を可視化しました。
AIは会場の建築構造(壁・床・窓・照明)を保持したまま、参考写真の世界観(素材感・色・ボリューム感)を自然に合成。さらに、色違いバージョンも自動生成し、複数案を短時間で提示できました。
成果:
打ち合わせ時間の短縮と顧客満足度の向上を同時に実現します。
各職種への応用:
会場装飾だけでなく、メイクアップアーティストなら「この会場でこのヘアメイクをしたらどう見えるか」、カメラマンなら「この会場でこのアングルから撮影したらどう写るか」など、ビジュアルイメージの共有が必要なあらゆる場面で活用できます。
業務課題:
新人が初歩的な質問も含めてベテランに質問するため、ベテランの業務負担が増加。新人はベテランの時間を奪うことに申し訳なさを感じ、質問をためらってしまうことも。
実演内容:
ベテランウェディングプランナーの価値観・判断基準をまとめたPDFデータをChatGPTの「MyGPTs」機能に読み込ませ、カスタムAIを作成。新人からの「値下げ交渉への対応方法」という質問に対し、ベテランの思考を再現したアドバイスを生成しました。
AIは「正解を断定する」のではなく、「判断しやすくなるための思考整理役」として、以下の順番で回答:
成果:
ベテランの負担が減り、新人も気軽に質問でき、組織全体の生産性向上につながります。
立場別の価値:
今回のセミナーでは、「生成AIで何ができるか」ではなく、「ウェディング業界の皆さんの業務課題を、生成AIでどう解決できるか」に焦点を当てました。
参加者の多くが既に生成AIを使った経験がありながらも、業務での活用に課題を感じていることが事前アンケートで分かっていたため、具体的なシチュエーション設定と実演を重視しました。
特に重要なのは「独自の情報を入れる」こと。
ガベージイン、ガベージアウト(ゴミを入れたらゴミしか出ない)という言葉がありますが、独自のアウトプットが欲しいなら独自のインプットが必要です。音声入力を活用して、具体的な状況や目的を丁寧にAIに伝えることで、格段に使える回答が得られます。
今回の反応を見て、業界特化型のアプローチが正しかったと確信しています。
今回のウェディング業界向けセミナーの成功を受けて、製造業、建設業、不動産業、士業、医療・介護など、他業界向けの生成AI研修も提供しております。