【花王・ライオンの事例】風呂掃除に必要不可欠なあの作業をなくす商品に学ぶ、提供価値の高め方

コロナ禍を通じて、お風呂用洗剤に新しいトレンドが生まれているようです。ポイントは、風呂掃除に面倒な「こする」という作業を不要にすること。洗剤の付加価値といえば「汚れがよく落ちる」「除菌」などが一般的でしたが、いま「こする必要なし」という商品をメーカー各社がこぞって開発するのは、なぜでしょうか?事例を参考に、「手間を省くことで価値を高める」ことについて考えます。

【引用記事】

もう掃除はこすらない 花王・ライオン、家事負担を軽減 洗剤新商品、スプレー工夫

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76621740U1A011C2H52A00/

【記事要約】

・日用品大手が、スポンジやブラシでこすらずに汚れを落とす掃除用洗剤を相次いで市場に投入している。花王は風呂の浴槽などについた皮脂成分を霧状のスプレーで溶かす洗剤を発売。ライオンもブラシを使わないトイレ用洗剤を出した。新型コロナウイルス下で自宅で過ごす時間が増えている。掃除の頻度も高まっており各社が家事負担を和らげる商品を広げる。

・花王の調査では、消費者が入浴時に湯船を使う頻度は2019年に1週間あたり約3.5回だったが、20年は3.9回に増えた。自宅で過ごす時間が増えたことで、これまでより入浴を楽しむ家庭も増えている。一方で浴槽のこすり洗いなどは体力的にも負担が大きい。衛生意識の高まりもあり、浴室以外の清掃も増えている。掃除の手間や時間を省略するための商品がこれまで以上に求められている。

・洗剤や掃除用品の開発においては、コロナ感染対策の観点から除菌やウイルス除去効果を高めることが命題となっている。花王やライオンは、こうした機能強化に加えて家事の負担軽減や時短といった価値を開発の軸に置くことで、商品の差別化につなげる考えだ。

【ポイント】

・風呂掃除といえば、浴槽をゴシゴシこするのが「当たり前」だった。今まではどちらかというと、「綺麗に落ちる」「軽い力で落ちる」というメリットを訴求していた。

・しかし、入浴の頻度が高まって風呂掃除の必要性が高まってくると、その面倒な作業が必要な回数も増えてくる。ならばいっそのこと、「こする」という作業自体をなくせないかというのが、「こすらず汚れを落とす掃除用洗剤」の開発の背景にある。

・今まではあって当たり前だった購入プロセスや使用上のルール、ユーザーの手間など、ユーザーにとって「ない方がありがたい」ものをなくすことはできないだろうか?

・商品が生み出す効果がそのままで、ユーザーの手間や面倒だけ減らせるのであれば、ユーザーにとっては商品の価値が高まったことになる。

【マーケティング思考を実践するクイズ】

・あなたの商品やサービスを購入すると決めたお客様が、購入して、利用して、価値を受け取るまでに、やらなければいけない手間やプロセスを書き出してみてください。

・それらについて、「本当に必要か」「本当にお客様にやらせるしか方法がないのか」を検証してみてください。

・お客様が手間だと感じているプロセスを、どうにかなくすことができるとしたら、どんな方法があるか考えてみてください。

・なくす方法が見つかったら、それをお客様にアピールしてみましょう。キャッチコピーは「業界初!~~不要!」「~の手間を~%カットしました!」などです。

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