【移動は豊かさの象徴になる?】「行かなくても楽しめる」をオンラインミーティングが加速する

Zoomなどのオンラインミーティングの普及で新幹線の利用者が激減したことで、JR各社は対応を迫られています。その選択肢の一つとして、新幹線を「長距離貨物輸送」に使うという手があります。新幹線は、「早くて」「大量に運べて」「遅延が少ない」と、輸送のクオリティは非常に高い。今までは人間を乗せることが一番儲かりましたが、お客様が減った以上は、他のものを運ぶことも選択肢に入ります。では、その動きが他の業界のマーケティングにどのように影響するのでしょうか?

【引用記事】

新幹線 魚も会議もお客様 貨物の特急便や仕事専用車両 コロナで空いた席埋める

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79048040X00C22A1H11A00/

【記事要約】

・「北海道から今日とれた新鮮な魚が新幹線で届きました」「豊洲市場に入る前に一足早く店に届き最速ですよ」――。2021年12月10日、JR大宮駅前の商業施設「ルミネ大宮」にある鮮魚店「魚力」。午後1時前には、活きほっけや黒そいなどが店頭に並んだ。北海道の南端にある新函館北斗駅から新幹線で運ばれた鮮魚だ。お客から「まだ動いているほっけを初めて見た」との声が聞かれた。店頭の鮮魚は、その日の朝にとれたものがずらり。JR東日本やジェイアール東日本物流(東京・墨田)などが連携し、北海道などでその日に水揚げされた鮮魚などを新幹線で運んできた。

・新幹線は時刻表通りの到着が見込めるなど、荷物輸送としてのメリットは小さくない。他の輸送手段と比べても環境負荷も低いとされる。ただ、新幹線荷物輸送サービスを手がけるJR東日本事業創造本部の堤口貴子次長は「徐々に需要も細り縮小傾向にあった」と振り返る。新型コロナ下で「家で過ごす時間も増え、なかなか現地に行けない地域の新鮮な食材などを届けたい。新幹線荷物輸送の事業をしっかり育てようという機運が高まっている」(堤口氏)。

・そこで新幹線荷物輸送サービスを「はこビュン」と名付けて、個人需要の開拓に乗り出している。21年12月10日からは荷下ろしの時間を確保するために東北・北海道新幹線の上り列車について1日2本、大宮駅で途中停車する時間を従来の1分から5分に伸ばした。荷物輸送向けに途中停車駅で停車時間を伸ばすのは珍しいという。「他の駅向けに送りたい、もっと大量に送りたいというような要望もある」(堤口氏)といい、今後もサービス拡充の検討を進める。

・JR西日本の21年12月の鉄道収入は新型コロナ前と比べると回復傾向にある。ただ、21年12月の長距離の収入は、全体の回復水準には達していないという。JR西日本では新幹線を使った荷物輸送の実績はまだ少ない。新幹線の旅客需要の回復が遅れるなか、荷物輸送を新たな事業として拡大していきたい考えだ。JR東日本の堤口氏は「駅の役割も変わろうとしている中、荷物輸送の機能を整備していく必要も今後あるのではないか」と指摘する。

【ポイント解説】

・オンラインミーティングの普及でビジネス出張が激減し、新幹線の利用者も激減した。残念ながら、利用者はコロナ禍前には戻りようがない。穴埋めとして、JR各社は新幹線を貨物の長距離高速輸送に使い始めた。今まで人間を乗せていた車両施設を貨物輸送に使うのは大転換。このままいくと、各地の産直品が新鮮なうちに手に入るようになり、グルメ目的であれば「わざわざ現地に行かなくてもいいかも?」という人は増えるだろう。

・もちろん旅行の楽しみはグルメだけではないし、現地で食べるのと自宅で食べるのでは別の体験だが、観光シーズンに、混んでいる観光地に高い料金で行くことを考えれば、リーズナブルに自宅で新鮮な現地のグルメを楽しむことで満足する人も出てくる。今後メタバースなどが進化すれば、観光体験自体もバーチャルに安く楽しめる時代がくるかもしれない。

・そうなると、今まで以上に「わざわざ行く」というのは贅沢な体験になる。むしろ、「リアルな旅行」は経済的に豊かな人しかできない時代が来るかもしれない。この先まだどうなるかわからないが、とにかく「移動する」「実際に出向く」という行為自体のプレミアム感自体は高まる傾向にあると思うので、店舗や観光などのリアル型ビジネスは、ここからは体験のプレミアム感をいかに生み出すかを常に考える必要がある。

【関連リンク】

・はこビュン https://www.jreast.co.jp/press/2021/20211005_ho01.pdf

【自社のマーケティングに活かすには?】

・今、実店舗で提供している商品やサービスを、今後競合がオンラインで提供したり、デリバリーサービスなどで配送提供する可能性はありますか?可能性があるのであれば、おそらくそういった事業者が出てきて、ユーザーも一定数はそうした提供方式に流れる覚悟をしておきましょう。

・そこで考えるべきことは2つ。一つは、自社でもオンラインや配送などの新しい提供方式に対応できないか検討することです。

・もう一つは、実店舗来店の付加価値を高めることです。お客様が「面倒だけど、わざわざ行きたい」と思うような体験を生み出すにはどうすればいいのか、考えてみましょう。

【ご案内】

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