ファシリテーションとは何か?

ビジネスにおけるファシリテーションとは、 単に会議を円滑に進める方法論ではなく、プロジェクトを進行したり、日常業務を遂行する際のチームの能力を最大化するための方法論です。

なぜファシリテーターが必要なのか?

世の中の変化が激しく、ビジネスの課題も複雑化する現代では、1人ができる仕事の量や範囲は限られます。つまり組織を構成するメンバーが協力して物事に取り組んでいくことが重要になります。多くのメンバーが協力しながら会議や業務を進めるためには、様々な問題が発生します。

例えばあなたが出席している会議でこのような状況は起きていませんか?

  • 会議の 目的が明確になっていない
  • 参加者の役割が明確になっていない
  • 何度集まっても結論が出ない
  • 議論が分散してしまい、何を議論しているか分からなくなる
  • 出た結論に対して他人事の参加者がいる
  • 議論に参加しようとしない参加者がいる

こうした問題を解決するために、近年は「 ファシリテーション はい」を重視する企業が増えています。ファシリテーションは会議の場などにおいて、新しいアイディアが生まれたり、問題解決が進むように、そのプロセスを管理することを指します。 こうしたスキルは会議と言う場に限定せずに、プロジェクトや日常業務を進める場合にも役に立ちます。 つまりファシリテーションは、チームの生産性を高めるためのリーダーシップのスキルの1つといえます。

ファシリテーターの役割とは?

ファシリテーションを行う人、すなわち「ファシリテーター」の主な役割は、会議やプロジェクトなどにおいて、そのチームが最大の能力を発揮できるように、「場を回していく」と言うことです。 そのためファシリテーターは、場の参加者の立場や感情に配慮しつつも、完全な客観的な存在や第三者ではなく、意思を持って場を回していく覚悟や決意が求められます。

ファシリテーターに求められる主な役割は以下の通りです。

  • 参加者を動機付けする
  • 場の目標や目的を明確化し、参加者と共有する
  • 参加者のコミットメントを高める
  • 議論や活動のプロセスや流れを設計・管理する
  • 取り組みの成果を確認し、 PDCAサイクルを回す

これらの役割を一言で言うならば、「会議やプロジェクトの生産性を向上させる」 ことがファシリテーターの役割と言えるでしょう。

ファシリテーションの3つのステップ

ファシリテーションは、大きく分けて以下の3つのステップに分解することができます。

ステップ1:ファシリテーションを準備する

ファシリテーションを行う上では、準備は非常に重要です。会議やミーティングがうまくいくかどうかは、「準備8割さばき2割」と言われています。ファシリテーションの準備には2つの段階があります。

第一段階:目的の設定

会議やミーティングを開く事は、組織の多くのリソースを1カ所に集めると言うことです。 つまり、会議やミーティングは1階で多くの組織のリソースをいちどに消費する活動ともいえます。 効果的・効率的な ファシリテーションを行うためには、プロジェクトや会議や組織が達成したい目的を明確にする必要があります。 例えば、今あなたが参加している会議やプロジェクトについて、以下のような問いに明確に答えられるでしょうか?

  • 私たちはこの会議を、何のために行うのか
  • 私たちにとってこの会議は、本当に必要なのか
     (会議を今開催しなかったら、どうなるだろうか)
  • この会議を行う事は、誰にとってメリットがあるのか
  • 私たちはこの会議で、何を実現・達成したいのか
  • 私たちはこの会議で、具体的にどういう 成果や結果を出す必要があるのか

これらの問いに明確な答えを事前に用意しておくことで、会議やプロジェクトの場でファシリテーターが自信を持ってファシリテーションが行えるようになります。 また 参加者のモチベーションを高め、コミットメントを引き出す上でもとても重要です。ファシリテーターは会議やプロジェクトの準備において、これらの目的や目標を決定し、明確化し、参加者と共有することが求められます。

目的・目標の設定について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

第二段階:参加者の分析

またその場に参加する参加者がどういった 立場や役割、価値観、考え方の人なのかと言うことも重要になります。

「参加者の分析」についてより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

第三段階:議論の枠組みを設計する

議論を効果的・効率的に進めていくためには、枠組み(何を議論するべきか)を考えることが大切です。もちろん枠組み通りに議論が進んだり、活動が進んだりするとは限りませんが、ファシリテーターとして「どのように場を回すか(進めるか)」 をあらかじめシミュレーションしておく事は大切です。これを、「論点を設計する」ともいいます。

「論点の設計」についてより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

ステップ2: ファシリテーションを実施する

実際にファシリテーションを実施する上では、様々なテクニックや手法を活用して、チームや参加者一人ひとりに働きかける必要があります。 また、効果的に議論を進めるためにファシリテーターが押さえるべき事は、議論をどのようなプロセスで進めていくか、と言うことです。 議論のプロセスを把握することで、今議論がどの段階にあるのか、その段階で自分が何をしなければいけないのかを把握することができます。 議論のプロセスには以下のような3ステップがあります。

  1. ウォームアップ
  2. 議論の実施
  3. クロージング

「議論のプロセス」 についてより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

また、これらの議論のプロセスを進めていくために、ファシリテーターとして求められる技術として、 以下のようなものが挙げられます。

  • 参加者から発言を引き出す
  • 参加者の発言を受け止める
  • 参加者に適切な質問を行う
  • 参加者の発言を整理する
  • 横道にそれた発言に対処する
  • 参加者同士の対立の調整を行う

ファシリテーターに求められるスキルについてより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

ステップ3:ファシリテーション後のフォロー

会議やミーティングの後は、参加者に対してフォローを行います。会議で決められた内容に対して、参加者がしっかりとコミットし行動しているかを確認します。また、会議中に起きた参加者同士の感情の摩擦など、今後のプロジェクトや業務の進行に支障が発生しそうな問題にケアをすることも必要です。