【Amazonの買い物で寄付ができる?】広がる寄付文化をマーケティングに取り入れるポイント

最近はクラウドファンディングやふるさと納税など、気軽に実践できる寄付の仕組みが増えてきました。寄付という行為へのハードルが下がってきたことで、これをマーケティングに活用しようという動きが出てきています。もちろん売上に繋がることも大切ですし、こうした取り組みは企業姿勢を顧客に訴えるブランディングの面でも、非常に有効な手段になりそうです。

【引用記事】 Eコマースに「+寄付」広がる リピーター生み購入額も上昇

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76192280Q1A930C2H21A00/

【記事要約】

・アマゾンは2013年から「Amazon Smile」というサービスをスタートしている。アマゾンで買い物する際にURLの「www」の部分を「smile」に変更して買い物すると、買い物額の0.5%が指定する団体に寄付される。商品ラインアップは通常のアマゾンと全く同じだ。寄付先は100万件を超える団体の中から選ぶことができる。子供が通う保育園や、近所の図書館など、自分にとって身近な団体を選ぶことができ、私のまわりでもAmazon Smileを意識的に経由している人が多い。どこで買ってもいいものは、ついでに寄付できるアマゾンで買おうという気持ちになる。リピーターを促す効果があると感じる。

・Eコマースサイト向けに寄付をマーケティングに活用できる仕組みを開発するスタートアップもある。(中略)Givzが提供するのは、寄付をインセンティブとしたマーケティングの仕組みだ。例えば、「購入金額の10%を希望の団体に寄付できる」というキャンペーンを実施することで、コンバージョンレート(サイト訪問者の購入割合)を高める効果が見込める。また「100ドル購入したら、20%を希望の団体に寄付できる」というキャンペーンは、平均購入単価を上げることができることが期待される。特定の商品に対して寄付キャンペーンを実施することもできるので、新商品発売や在庫処分時に活用することができる。

・こうした取り組みが広がる背景には、米国では寄付の税金控除対象となる団体が幅広いなど、節税効果で寄付が身近なこともある。ただ「ソーシャルグッド」への関心が高いZ世代が今後購買の中心となる可能性も考えると、こうした取り組みは日本でも広がっていくのではないだろうか。

【ポイント解説】

・クラファンや応援消費、ふるさと納税などで、寄付に対するハードルが年々下がっているなか、寄付をマーケティングに活用しようという機運が高まっている。

・たとえばタイヤメーカーを例に考える。通常のタイヤが1本3,000円、より高性能なタイヤが1本3,500円だとする。差額が500円だが、「500円のうち250円は、森林の再生に取り組んでいる団体に寄付されます」という形にする。

・タイヤの生産にはゴムが必要で、その原料はゴムの木から採取される。車が増え、タイヤの需要が増えると、ゴム農園が増える代わりに、森林が減少するという問題が起きている。通常より高いタイヤを買ってもらうことで、差額の一部をそうした森林の再生に役立つよう寄付を行う、という仕組みを作ることができる。

・今までなら、企業が利益の一部を環境団体に寄付したり、CSRの一環としてプロジェクトを展開していたが、そうした活動はなかなか一般消費者には伝わらない。しかし、売り上げの一部が寄付されるというだけでなく、消費者が自分の意思で購買と寄付を組み合わせることで、企業の取り組みへの関心や信頼が高まるとともに、リピートや単価UPにもつながる。

・少し前なら、「寄付のためにちょっと高いものを買う」という消費行動は起こりにくかっただろう。しかし、レジ袋有料化などもあって、「環境負荷の高い消費行動にはコストが伴う」という認識が広まってきている。今の状況なら、「あと少し買い足してもらうと、金額の一部を寄付にまわせます」という提案が、売り上げUPにも繋げられそう。

【マーケティング思考力を高めるための質問】

・あなたのビジネスがうまくいくことで、マイナス影響を受ける人や、深刻化する課題はありますか?

・そうした人を救うための仕組みや、課題を解決するための組織・団体はありますか?

・売上の一部をそうした仕組みや団体に寄付することを条件に、購入単価は継続購買を提案したら、お客様は受け入れてくれそうですか?

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