【時代はBtoAtoCへ】地域を助けることで市場を作るマーケティング

これからの実店舗ビジネスは、一部の都市近郊を除けば、人口減少・過疎化との戦いです。どんなに自社の商品やサービスがよくても、買う人がいなくなってしまっては商売は成り立ちません。いま、ビジネスのオンライン化が進んでいますが、実店舗が完全になくなるということはないでしょう。実店舗ビジネスの生き残りに重要となる取り組みをカインズの事例から学びます。

【参考記事】

カインズ、地域の課題解決に協力 防災・街おこしで店に求心力

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78486810W1A211C2H52A00

【記事要約】

・ホームセンター大手のカインズは、地域課題の解決を通じて周辺エリアと店舗の関係を強化する。「まちと組む」という意味の「くみまち構想」で防災や教育など幅広いテーマのイベントを開いて人を呼び込む狙いだ。くみまち構想では地域が抱える課題を福祉や防災、健康維持、子育てなど15領域に分類した。こうした課題に対し、店舗や従業員と周辺地域が一緒に解決をめざす。高家正行社長は「マーケットがあるから進出するのでなく、一緒に街の価値をつくる」とねらいを話す。

・構想実現の一環として、カインズは埼玉県朝霞市と11月27日、同市の「くみまちモールあさか」で「朝霞市防災フェア」を催した。車700台超を収容できる駐車場や店内を活用して災害時にどう動くべきかを伝える防災講演会や、必要な避難グッズを考えるワークショップ(体験講習会)などを実施した。働く車撮影会では、災害時に人員や物資を輸送する自衛隊車両や消防車両と一緒に撮影でき、行列が絶えなかった。カインズ朝霞店の小林慶店長は「通常の日曜日よりも客が来ている」と手応えを感じ取っていた。このほか朝霞店では、地元で収穫された野菜を使ったレシピを紹介する「くみまち クッキングライブ」を定期的に開いている。参加者はテーマとなった野菜を無料で受け取れる。常連客もいるという。

・地元の自治体からは「朝霞を知ってもらう場になっている。街の新たな価値を見いだすパートナーとして心強い」(朝霞市の市長公室シティ・プロモーション課)との声もあり、好意的に受け止められている。

・高家社長は「くみまちは社会貢献活動とは違っていて本業そのもの。地域の暮らしが豊かになり、我々も小売りとして豊かになる相乗効果を生み出したい」と話す。課題は地域によって異なる事例も多い。いかに地域の実情を踏まえた取り組みができるかが、今後のカギになる。

【ポイント解説】

・実店舗ビジネスは大きな転換点に差し掛かっている。人口減少と人口の都市部集中は郊外の過疎化を起こし、実店舗を維持できる商圏がどんどん減っていく。店舗を維持するためには、そもそも商圏地域の活力を維持しないといけない。つまり、「商売をし続けるためには地域振興に協力しなければならない」という時代になる。

・今までは商品を売ったりサービスを提供するだけだったビジネスセクターが、地域の振興や課題解決の担い手になるためにはどうすればいいのか。模索が始まったばかりだが、上記のカインズの事例もその一つ。

・まずは地域の課題に取り組んだり、地域の魅力発信に協力する。その過程や結果として、地域の消費者との関係性が生まれる。これはいってみれば、BtoAtoC(Bussiness to Area to Consumer)的なアプローチ。今までなら、地域のNPOなどが担ってきた役割かもしれない。ECのように商圏が全国のビジネスではなく、明確に地理的な商圏限界があるビジネスをするなら、この考え方は今後のスタンダードになるかもしれない。

【マーケティング力を高めるヒント】

・あなたのビジネスの商圏の地域には、どんな課題や困りごとがあるか知っていますか?(今まで気にしたことがないなら、自治体のHPをみたり、自治体が発行している広報を見てみましょう)

・あなたが本業で、もしくは設備やスキルや人材で、地域の課題を解決するために協力できることはありますか?

【関連リンク】

・カインズ https://www.cainz.com

・くみまちモールあさか https://cainz-kumimachi-asaka.com

【ご案内】

・まーけてぃんぐ勉強会@オンライン https://snowflake-consulting-1.hubspotpagebuilder.com/ja-jp/marketing-study-session

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