2025年10月2日、代表の中島正博が、中部マーケティング協会主催「マーケティングプランナーコース'25」の初日講演に登壇し、「企画における生成AI活用とエフェクチュエーション」をテーマに講演を行いました。
本コースは1989年から36年の歴史を持ち、1,379名の卒業生を輩出してきた実践型マーケティング人材育成プログラムです。2025年度のテーマは「『問い。』から始まるマーケティング~AI時代に求められる人の役割~」。
2024年、日本マーケティング協会がマーケティングの定義を改定し、「より豊かで持続可能な社会を実現する」ことを明確な目的として位置づけました。このような時代背景において、マーケターに求められる「問い」を立てる力の重要性について解説いたしました。
2024年に日本マーケティング学会「日本マーケティング本大賞」を受賞したエフェクチュエーション理論を紹介。市場が不確実で前例がない状況では、今あるリソースから始め、許容可能な損失の範囲で試行錯誤を繰り返す思考法が有効であることを、実務への応用方法とともにお伝えしました。
調査、企画立案、資料作成などのデスクワーク要素を生成AIで効率化し、行動量を最大化する方法を説明。従来のPDCAサイクルから、着想を起点としたOODA的アプローチへの転換を提唱しました。
当社が2025年8月に実施した「名駅ランチタイム・コクリエイション」の事例を紹介。エフェクチュエーションの原則と生成AI活用を組み合わせることで、最小限のコストとリスクで新しい価値創造に挑戦した取り組みをご説明しました。
講演後のアンケート(回答者18名)では、「なぜ今『問い』が重要なのか」「エフェクチュエーションの考え方」「生成AI活用方法」の3項目すべてで高い納得感をいただきました。
「AIで効率化できる部分と、人間が考えるべき『問い』の部分が明確になった」「失敗を恐れずに小さく試すという考え方が実務に活かせそう」などのお声をいただいております。
AI技術の進化により、情報処理や分析業務は加速度的に自動化されています。その一方で、「何を問うべきか」「何を解決すべきか」という根本的な問いを立てる能力は、人間にしかできない創造的行為です。
今後も、生成AI活用支援とエフェクチュエーションの推進に取り組み、不確実性の高い時代を生き抜く人材育成に貢献してまいります。
マーケティングプランナーコース'25について