【自衛隊に学ぶマーケティング】購入後の不安や困りごとを解消するにはどうすればいい?

商品やサービスそのものはすごくいいんだけど、それを買った後・使った後のことが心配、面倒、億劫・・・。そんな、「購入後の不安」が原因で、購入をためらったことはありませんか?自衛隊が、隊員の募集強化のために、退官後のキャリア支援に力を入れています。そこからどんなマーケティングを学ぶことができるでしょうか?

【参考記事】

若手自衛官「第2のキャリア」防衛省、任期満了後の進路支援 入隊希望者の幅広げる

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75893670Y1A910C2EA1000/

【記事要約】

・防衛省は若手自衛官が任期終了後の進路に困らないよう手厚い支援を始めた。就職や大学進学を決めた人に「第2のキャリア」づくりを手助けする。(中略)「『自衛隊新卒』という形で採用していただけませんか」。防衛省が全国50カ所に置く地方協力本部は今年から、各地の商工会議所などに一斉にこんな提案をしている。

・自衛官には複数の枠組みがある。(中略)防衛省はより広く人材を集めるため、高校卒業程度の学力を持つ自衛官候補生を募集する。研修などを経て、およそ2~3年の任期付きで「任期制自衛官」となる。任期を終えると自衛官として勤務を続けるか就職や進学するかを選ぶ。防衛省がキャリア支援の強化に乗り出す対象は主に任期を終えたこの任期制自衛官だ。入隊後、訓練に従事し、規律順守の心構えやチームワークなどを学ぶ。職種によって大型車の運転や機械の操作など専門技術も習得する。高校などを卒業したての一般の新卒生と比べ、社会人としての素養も持ち合わせていると防衛省はみる。

・防衛省が「自衛隊新卒」の言葉を使い始めたのは企業にこうした人材を正当に評価してもらうためだ。自衛隊の中途退職者ではなく「自衛隊の卒業生」としてみてほしいという思いを込めた。効果は出始めている。各地で企業が新卒向けの合同説明会を開く際、自衛隊に声がかかる例が出てきたという。

・第2のキャリアは就職だけではない。防衛省は今年度から、任期を終えた自衛官の大学進学に学費を助成する制度を始めた。支援額として1千万円の予算を確保した。非常時に招集がかかれば自衛官として出動する「即応予備自衛官」に登録するのが条件だ。

 これまでは自衛隊に残るか就職するかの2択だった。近年は進学をめざす人も増えた。自衛隊にとっても不足する予備自衛官の確保につながる。

・予算を割いて手厚い進路支援をしてまでなぜ任期制の自衛官採用にこだわるのか。(中略)それ以上に、自衛隊と関わりを持つ人を自衛隊の外に増やしていくという意義も大きい。2~3年でも活動を経験し、国家の安全保障に携わった人材が企業などに広がれば、それぞれの業界で日本の安保環境への理解者になり得る。

【ポイント】

・自衛官の採用に苦戦する防衛省の新しい戦略は、マーケティングの視点から読み解くと面白い部分がある。

・「自衛官になる」というのが一つの商品であるとすれば、この商品の売れ行きがいまいちよくない。その理由として、「自衛隊出身」というキャリアが、退官後のキャリア洗濯の際にあまり高く評価されていないなど、「自衛官になる」という商品を購入してからのメリットが不足していることがある。

・それを解消するために、「自衛隊経験者」であることのメリットを企業に宣伝するなどのプロモーションをかけるだけでなく、「自衛隊新卒」という言葉を作り出し、ブランディングをしようとしている。

・他にも、退官時の選択として大学進学の学費補助をするなど、退官後のキャリアの充実に力を入れる。これは一般的な商品・サービスで言えば「アフターフォローの充実」にあたる。

・これらの取り組みで自衛隊との関わりのある人を増やすというのは、ブランド認知の促進とも考えられる。身近な人が使っている商品には信頼感や安心感を感じるので、興味を持っている人が購買しやすくなる。

【この事例を生かすための質問】

・自社の商品やサービスを購入してくれた人が、利用後に感じる不安や困りごとはありますか?

・その不安や困りごとを解消するにはどうすればいいでしょうか?

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