拡大市場の裏に、もう一つの拡大市場がある?

シンガポールがギグワーカー保護策
けがの補償義務付けなど検討

元記事

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75432620T00C21A9H96A00/

要約

・シンガポール政府はネットを介して単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」の保護策を導入する。正社員に比べて収入や福利厚生が劣る点が問題視されており、傷害保険の義務付けなどが検討の対象になる見通し。

・リー・シェンロン首相は8月29日の国民向け演説で「低賃金労働者、特に宅配の運転手の過酷な労働環境を懸念している」と発言した。そのうえで「運転手は職場でけがをした際の補償など、正社員が享受する基本的な保護を受けていない」と指摘した。

・演説を受け、人材開発省が近く具体策を提言する見通しだ。シンガポール経営大学のユージン・タン准教授は「けがの補償の義務付けや雇用者からの積み立て年金への拠出などが検討される」とみる。 大手企業は政府との協議に応じる意思を示す。

・定職を持たない若年層も多い東南アジアでは、ギグワーカーが柔軟な働き方を実現し、所得を底上げする雇用形態として評価されてきた面があった。グラブなども新たな雇用形態が生まれたことによる労働者の生活改善の利点を強調してきた。ただ、平均所得が高いシンガポールでは、配車や宅配だけでは十分な所得が得られない負の側面への社会の関心が高まっている。

・世界的にもギグワーカーの処遇改善は大きな課題となっている。英国の最高裁判所は2月、米配車大手ウーバーテクノロジーズの運転手は従業員だと認定した。ウーバーは3月、英国の約7万人の運転手を「労働者」として扱い、最低賃金を保証すると発表した。

ポイント

・2020年から1年間で、日本国内でもギグワーカーは5倍に増えたとのデータがある。急速に伸びている市場と言える。

・市場の急拡大の裏には、ひずみともいえる事象が発生しやすく、歪みの解消もまたビジネスのニーズが生まれやすい。

・予見される変化がポジティブなものであるほど、多くの企業がその変化の波に乗ろうとする。一方、その反動を解消することにはあまり着眼されない。

問いかけ

・今後起きるであろう世の中のポジティブな変化の裏で起きる可能性がある、ネガティブな副作用にはどんなものがありますか?

・そのネガティブな副作用を解消するために、自社ができることはあるとしたら、なんですか?

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